開催国決定へ 万博豆知識(5)いのち輝く未来社会
大阪での開催を目指す2025年万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマだ。大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)で広さ約155ヘクタールの敷地に会場を整備。人工知能(AI)や仮想現実(VR)などの先端技術を駆使する「未来社会の実験場」とし、来場者一人ひとりが望む生き方や可能性を追求できる展示やイベントを検討する。
サブテーマの「心身ともに健康な生き方」と連動し、世界中の人々が健康で豊かに長生きできるアイデアも提示。AIで最適な介護計画を示したり、iPS細胞など関西発の先端医療も紹介する。万博誘致特使を務める京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長は「人類の幸福の担い手である未来の科学者たちを魅了したい」と力を込める。
世界が共生する未来社会を表現するため、会場には中心となる建物を置かず、パビリオンを分散配置して「非中心」の世界観を演出。上空が見渡せる広場「空(くう)」は来場者の交流の場にし、最先端の映像技術で伝統の祭りを疑似体験できるイベントなどを開く。
ただ、現時点ではあくまで青写真に過ぎない。誘致レースに勝って55年ぶりの大阪開催という「未来社会のデザイン」を手にし、新しい技術を世界中の人々と共有する拠点を作れるだろうか。(おわり)
2025年に開催される大阪・関西万博のニュースや特集をまとめました。参加国やパビリオン、地元の動きなど最新情報をお伝えします。